
京都の長い休みには、それぞれの景色があります。新緑のゴールデンウィーク、送り火のころのお盆、初詣でにぎわう年末年始。出かける人も、家でゆっくり過ごす人も、帰省する家族を迎える人もいるでしょう。
その一方で、こうした時期には多くの眼科が数日から一週間ほど休みになります。目薬が切れた、コンタクトが目に合わなくなった、急に目が赤くなった。ふだんなら翌日に眼科へ行けば済むことが、長い休みのあいだは困りごとに変わります。このページでは、休みの前にしておきたい準備と、休み中に困ったときの考え方をまとめました。
休みに入る前に、五つのことを確かめる
長い休みの一、二週間前に、次の点を見直しておくと安心です。
- 目薬の残り
- コンタクトレンズの予備と、メガネ
- 通院中の病気の、次の予約
- 気になっている症状
- 通っている眼科の休みの日程
目薬の残り
緑内障の目薬など、毎日続けて使う薬がある人は、休み中に切れないかを数えておきましょう。足りなくなりそうなら、休みの前の受診のときに、その旨を医師に伝えて相談してください。何日分を出すかは医師が判断します。自分の判断で回数を減らして持たせるのはやめましょう。
コンタクトレンズの予備と、メガネ
使い捨てのレンズは、休みの日数より多めの予備があるか確かめます。そして、コンタクトを使う人こそ、度の合ったメガネを用意しておいてください。目が赤い、ごろごろする、痛いと感じたときに、レンズを外して過ごせるかどうかが大きな分かれ目になります。旅行や帰省のときは、メガネとレンズケース、ケア用品も荷物に入れておきましょう。レンズの扱い方は「コンタクトレンズのトラブルを防ぐ毎日のケア」で取り上げています。
通院中の病気の、次の予約
定期的に通っている人は、次の予約が休みの期間に重なっていないかを確かめます。休み明けは混み合うので、予約を取り直すなら早めのほうが希望の日を選びやすくなります。
気になっている症状
「そのうち行こう」と思っていた目の不調があるなら、休みの前に一度診てもらうほうが落ち着いて過ごせます。少し前から見え方が気になる、目薬を使っても良くならない、といったことは、休みに入る前に眼科に相談しておきましょう。
通っている眼科の休みの日程
休みの期間は、医療機関ごとに違います。ホームページのお知らせや入口の貼り紙で、いつからいつまで休むのかを確かめておきます。時間表の見方は「眼科の診療時間表の読み方」も参考になります。
季節ごとに思い浮かべておきたい場面
長い休みには、ふだんとは違う過ごし方をします。目のトラブルも、その時期ならではの形で起こりがちです。前もって思い浮かべておくだけでも、防げることがあります。
ゴールデンウィーク
日差しが急に強くなる時期で、山や川べりで長い時間を過ごすと、目も思った以上に紫外線を浴びます。つばのある帽子やサングラスを持って出かけましょう。花粉の季節の終わりと重なり、目のかゆみが続いている人もいます。かゆくてもこすらないことが、こじらせないための第一歩です。紫外線との付き合い方は「京都の夏と紫外線:目を守る帽子とサングラス」にも書いています。
お盆
プールや海、川遊びのあとに目が赤くなる、ごろごろするといったことが起こりやすい時期です。花火を楽しむ家庭も多いでしょう。手持ち花火は顔から離して持ち、子どもには大人がそばについて、火の粉や煙が目に入らないよう気をつけてください。冷房の効いた部屋に長くいると、目が乾きやすくなることもあります。
年末年始
大掃除で、強い洗剤やかびとり剤を使う機会が増えます。高い所を掃除するときや、スプレーを使うときは、液が目に入らないよう、ゴーグルや眼鏡で目を守ると安心です。帰省で長い時間車を運転したり、暖房で空気が乾いたりして、目が疲れやすい時期でもあります。こまめに休憩をとりましょう。
休みのあいだに開いている医療機関を探すには
休日や夜間に開いている医療機関は、住んでいる市町村や府のホームページ、広報紙などで案内されています。休日に急病の人を診る診療所や、日ごとに交代で開ける当番の医療機関の情報が載っていることが多いので、休みに入る前に一度目を通しておくと、いざというときに慌てずにすみます。
ただ、眼科の当番があるかどうかは、地域や日によって違います。休日に開いているのは内科や小児科だけで、眼科は近くにない、ということもあります。病院の救急外来でも、眼科の医師がいつもいるとは限りません。どこへ行けばよいか分からないときや、受診を急ぐべきか迷うときは、次に紹介する電話の相談窓口が頼りになります。
いずれの場合も、出かける前に電話を入れて、目の症状で診てもらえるかを確かめてから向かうのが確実です。
帰省や旅行で別の土地に行くときは、滞在先の自治体の休日の医療の案内も、出発前に確かめておくとよいでしょう。厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)で、滞在先の近くにある眼科を調べておく方法もあります。使い方は「眼科の探し方と受診ガイド」で紹介しています。
迷ったら #7119、命に関わるときは 119番
京都には「救急安心センターきょうと」という電話の相談窓口があります。番号は #7119 で、2020年10月に始まりました。24時間365日、看護師などが電話で話を聞き、急いで受診したほうがよいかどうかや、受診できる医療機関を案内してくれます。IP電話など #7119 がつながらない電話からは、0570-00-7119 にかけます。くわしくは京都府の案内ページをご覧ください。
一方、命に関わるような緊急のときは、迷わず119番に電話します。
| こんなとき | 電話する先 |
|---|---|
| 救急車を呼ぶべきか迷う。今すぐ受診すべきか分からない | #7119 |
| 休日や夜間に、どこの医療機関で診てもらえるか知りたい | #7119 |
| 顔や頭を強く打ち、意識がはっきりしない | 119番 |
| 目のけがに加えて、ほかにも大きなけががある | 119番 |
| 見え方の異常とともに、手足のしびれやろれつが回らないといった症状がある | 119番 |
表は目安です。迷ったときは、ひとりで抱え込まずに相談してください。電話をかけるときは、いつから、どちらの目に、どんな症状があるのか、目に何か入ったのか、ふだん使っている薬は何かを伝えられるようにしておくと話が早く進みます。
休み明けまで待たないでほしい症状
次のような症状は、休み明けまで様子を見るのではなく、その日のうちに受診先を探してください。
- 急に視力が落ちた、片目が見えなくなった
- 光が走るように見える(光視症)、黒い点や糸くずのようなもの(飛蚊症)が急に増えた
- 視野の一部が欠けた、カーテンがかかったように見える
- 目の強い痛みとともに、かすみ、頭痛、吐き気がある
- 洗剤や漂白剤、薬品などが目に入った
- 目をぶつけた、何かが刺さった、目に異物が入って取れない
- コンタクトレンズを外しても強い痛みや充血が続き、まぶしさや涙が止まらない
光視症や急な飛蚊症の増加、視野が欠ける感じは、網膜剥離のサインのことがあります。強い痛みに頭痛や吐き気をともなうときは、急性緑内障発作の可能性があります。どちらも早く治療を始めることが見え方を守ることにつながります。
薬品が目に入ったときは、こすらずに、すぐ大量の流水で15分以上洗ってから受診します。ほかの応急手当も含めて「目の救急:すぐ受診したい症状と応急手当」にまとめています。
様子を見るあいだに気をつけたいこと
軽い充血やかゆみ、少しの目やになど、急ぎではなさそうに思える症状でも、休み明けには眼科で診てもらいましょう。それまでのあいだは、次のことに気をつけて過ごします。
- 目をこすらない
- コンタクトレンズは使わず、メガネで過ごす
- 家族の分も含めて、以前もらった目薬を自己判断で使わない
- タオルや枕カバーは家族と分け、こまめに洗う
- 症状が悪くなったら、待たずに #7119 に相談する
以前に処方された目薬が手元にあっても、そのときと今とでは症状の原因が違うことがあります。使ってよいか分からないときは、電話の相談窓口や受診先で確かめてください。
帰省や旅行の先で困らないために
休みに遠出をする人は、マイナ保険証または資格確認書、お薬手帳、ふだん使っている目薬を持って行きましょう。旅先で受診することになったとき、いつもの薬の名前が分かるだけで話がずっと早くなります。
休み明けの眼科は、休み中に我慢していた人で混み合います。待ち時間が長くなることを見込んで、時間に余裕のある日を選ぶか、予約を早めに入れておくとよいでしょう。どの眼科に行けばよいか決まっていない人は、「眼科の探し方と受診ガイド」から読んでみてください。