眼科の診療時間表の読み方

最終確認

午後のやわらかな光が差しこむ、人のいない静かな待合室と壁の時計

眼科のホームページや入口の扉に貼られている時間表は、一見すると簡単な表です。ところが、受付の締め切りと診察の終わりの違い、午後が始まる時刻、表の隅の記号などを読み違えて、着いたときには受付が終わっていたということが起こりがちです。

このページでは、説明のために作った架空の時間表を使って、読み方のポイントを順に見ていきます。実際の時間や記号の意味は医療機関ごとに違うので、受診する前には、その眼科の最新の案内を必ず確かめてください。

例で見る時間表

次の表は、説明用に作った架空の例です。実在する医療機関のものではありません。

(例)ある眼科の時間表

時間帯 月 火 水 木 金 土 日・祝
午前 9:00〜12:30 ○ ○ ○ 手術 ○ ○ 休
午後 15:00〜18:00 ○ △ 休 ○ ○ 休 休
夜診 18:00〜19:30 休 休 休 休 ○ 休 休

※受付は各時間帯の終了30分前まで。初めての方は終了45分前まで。 ※△は予約した検査のみ。木曜の午前は手術のため、一般の外来は休み。

この例から読み取れることを、ひとつずつ見ていきましょう。

午前・午後・夜診の区切り

まず目に入るのが、時間帯の区切りです。午前の診察が終わってから午後が始まるまでに、長めの昼休みをとる眼科は多く、例では12時30分から15時まで受付がありません。昼休みのあいだに手術や検査、往診などを行っているところもあります。「お昼すぎに行けばいい」と思って13時ごろに着くと、扉が閉まっているということになります。

夜診という書き方は、関西でよく見かけます。夕方から夜にかけての時間帯のことで、例では金曜日だけ19時30分まで開いています。仕事帰りに寄りたい人にとってはありがたい時間ですが、曜日が限られていることも多いので、表をよく見て確かめましょう。

土曜日は午前だけ、という形もよくあります。例でも土曜日の午後は休みです。

「受付終了」と「診察の終わり」は別の時刻です

時間表で一番見落とされやすいのが、ここです。表の「12:30」は診察が終わる目安で、受付はその30分前、初めての人は45分前に締め切る、と例の注に書かれています。つまり初診なら、午前は11時45分が締め切りです。

さらに、締め切りぎりぎりに着くのはおすすめできません。初めての眼科では、問診票を書き、視力や眼圧などいくつかの検査を受けてから医師の診察に進みます。受付の終了時刻の少し前、少なくとも15分から30分ほど前には着いておくと、慌てずにすみます。

瞳を開く目薬を使う検査(散瞳検査)が必要になると、薬が効くまで待つ時間が加わります。受付の終了間際に来た人には、その日は散瞳検査をせず、別の日にあらためて行うよう案内されることもあります。目の奥までしっかり調べてもらいたいときほど、時間に余裕のある時間帯を選んでください。

例の表で考えてみると

たとえば、この例の眼科に、金曜日の仕事帰りに初めて行くとします。夜診は19時30分までですが、初めての人の受付は45分前、つまり18時45分で締め切りです。問診票を書く時間も考えると、18時15分から18時30分ごろに着くのが目安になります。

同じ人が火曜日の夕方に行こうとすると、午後は△で、予約した検査だけの時間です。表の上では開いているように見えても、初診では受け付けてもらえない可能性があります。記号と注をあわせて読むことの意味が、ここで分かります。

記号と書き込みの読み方

記号の使い方に全国共通の決まりはありません。よく見かけるものの一般的な意味をまとめると、次のようになります。

記号や書き込み よくある意味
○ 通常どおり受け付けている
△ 時間が短い、担当の医師が違う、内容が限られるなど。注を読む
×、休、/ 休み
手術 手術の日のため、一般の外来は休み、または受付が短い
予約検査、検査のみ 視野検査など、予約した検査だけを行う時間
専門外来 特定の病気について、曜日を決めて診る時間。予約制のことが多い
※ 注意書きがある。表の下の文を必ず読む

例の火曜日の午後は△で、注には「予約した検査のみ」とあります。初めての人や、急に症状が出て診てもらいたい人は、この時間には受け付けてもらえない可能性があります。曜日ごとに担当の医師が書かれた表が別にある場合は、そちらもあわせて見ておきましょう。

休診日と、表に載らない臨時の休み

例では水曜日の午後と土曜日の午後、日曜日と祝日が休みです。平日のどこか一日の午後を休みにしている眼科は珍しくありません。

祝日については注意が要ります。祝日のある週は、ふだん休みの曜日に振り替えて開けるなど、通常と違う形になることがあるからです。また、学会や研修、医師の体調などによる臨時の休みは、時間表そのものには書かれません。ホームページのお知らせ欄や入口の貼り紙、電話の自動案内で知らせることが多いので、出かける前にもう一度確かめておくと無駄足を防げます。

年末年始やお盆、ゴールデンウィークの前後は、休みの日程が通常と大きく変わります。長い休みの前の準備については「連休・年末年始に目のトラブルが起きたら」にまとめました。

混みやすい曜日と時間帯

どの時間が混むかは眼科ごとに違いますが、一般に次のような時間帯は待ち時間が長くなりやすいとされています。

  • 休み明けの日の午前(月曜日、連休明け)
  • 受付が始まってすぐの時間
  • 仕事や学校が終わったあとの夕方、夜診の時間帯
  • 土曜日
  • 花粉が飛ぶ季節や、学校の健康診断の結果が配られたあとの時期

休み明けが混むのは、休みのあいだに我慢していた人が一度に来るからです。夕方は、仕事帰りの人や学校が終わった子どもと保護者が重なります。春先は花粉による目のかゆみで受診する人が増え、学校の健康診断で受診を勧められた子どもが来る時期とも重なりやすいようです。

反対に、平日の午前の中ごろは比較的落ち着いていることがあります。とはいえ、これも一概には言えません。電話で「比較的待ち時間が短いのは何曜日のどのあたりですか」と聞いてみるのが確実です。

時間表と一緒に見ておきたい案内

時間表の近くには、ほかにも大事な案内が載っていることがあります。見落としやすいのは次のようなものです。

  • 曜日ごとの担当医の表。医師によって得意な分野が違い、曜日で担当が変わる眼科もある
  • 初診の受付時間。再診の人より早く締め切ることが多い
  • コンタクトレンズの検査や処方を受け付ける時間。診察の時間より短く設定されていることがある
  • 子どもの視力検査や、弱視の訓練などを行う曜日
  • 手術の説明や術前検査の日

とくにコンタクトレンズの検査は、検査の項目が多く時間がかかるため、受付の締め切りが早めに設定されていることがあります。目的に合った時間を選ぶと、何度も足を運ばずにすみます。

予約制と順番待ち、ウェブ予約

受付の方式も、時間表と並んで確かめておきたい点です。大きく分けると、次の三つがあります。

  1. 予約制:決まった時刻に行く。予約がないと受け付けてもらえないこともある
  2. 予約優先:予約の人が先に呼ばれ、予約のない人はあいだに入る
  3. 順番待ち:来た順に受け付ける

最近は、ウェブで予約や順番の受付ができる眼科も増えています。順番の進み具合を画面で確かめてから出かけられる形もあり、待合室で長く座っていなくてすむのは助かります。ただ、初めての人はウェブでは受け付けず電話のみ、という場合もあります。

予約をしていても、前の人の検査が長引けば待つことはあります。逆に、予約の時刻に遅れると後回しになることが多いので、遅れそうなときは早めに電話で伝えましょう。

時間表を見て迷ったら

表に書いていない時間に行ってもいいですか

まずは電話で問い合わせてください。急な症状であれば、受付の時間外でも対応してもらえるか、ほかの医療機関に行くべきかを教えてもらえることがあります。

今日は散瞳検査をしてもらえますか

当日の混み具合や医師の判断によります。車で行く予定なら、電話でそのことも伝えておくと、どうすればよいか案内してもらえます。

予約の時刻より早く着いたほうがいいですか

予約制でも、受付や事前の検査があるため、少し早めに来るよう案内している眼科は多くあります。どのくらい前に着けばよいかは予約のときに聞いておくと安心です。初めての日は、問診票を書く時間の分だけ早めに着くつもりでいましょう。

時間が合う日が見つかりません

夜診や土曜日の使い方は「働く世代の眼科受診」で紹介しています。それでも難しいときは、症状を伝えたうえで、どの程度急いで受診したほうがよいかを眼科に相談してみてください。

時間が合わないからと受診を先延ばしにしているうちに、病気が進んでしまうこともあります。急に見えにくくなった、視野が欠けた、強い痛みがあるといった症状は、時間表の都合に合わせて待たず、その日のうちに受診してください。目安は「目の救急:すぐ受診したい症状と応急手当」に載せています。眼科の選び方そのものから知りたい人は、「眼科の探し方と受診ガイド」をご覧ください。